「トロ」は、マグロの腹側の脂肪が豊富な部分を指す言葉として知られています。
この部位はその滑らかな舌触りから「とろり」という感じを連想させることから「トロ」と呼ばれるようになりました。
実は、昔の日本では、この部位は「アブ」という名前で呼ばれていました。
これは「脂身」という意味を持つ言葉で、冷蔵技術が普及していない時代には、脂分の多い部位は劣化しやすく、そのため赤身がより価値のある部位とされていました。
しかし、時代と共に食の好みや技術が進化し、脂肪に富んだトロの部位が高く評価されるようになりました。
そして、マグロだけでなく、他の魚や肉の脂肪に富んだ部分にも「トロ」という言葉が使われるようになったのです。
例えば、豚肉の脂肪に富んだ部分を「豚トロ」と呼んだり、鮭の脂ののった部分を「トロサーモン」と称するように、この言葉は多くの食材に適用されるようになりました。
「トロ」の意味・語源由来!表で簡単まとめ
表を使って、「トロ」という言葉の起源やその変遷、拡張された使い方をカンタンにまとめます。
ポイント | 説明 |
---|---|
名前の由来 | マグロの脂肪が豊富な部分から、「とろり」という舌触りに連想 |
古い呼称 | 昔の日本では「アブ」と呼ばれ、脂肪が豊富な部分を指していた |
「アブ」の意味 | 「脂身」で、脂分が多い部位は劣化しやすかったため、赤身が重視されていた |
時代の変化 | 食の好みや技術の進化で、脂肪に富んだ部分が高く評価されるように |
「トロ」の拡張 | マグロ以外の食材、例:「豚トロ」や「トロサーモン」としても使用 |