トリカブト【鳥兜】の語源・由来

「トリカブト」は、舞楽の楽人が常装束に用いる、鳳凰の頭を模した被り物や、キンポウゲ科の美しい紫碧色の花を持つ多年草を指す言葉です。

この名前は、植物が秋に咲かせる紫碧色の花が、舞楽の常装束の「鳥兜」と似ていることから名づけられました。

江戸時代以前には、「トリカブト」という名称は一般的ではありませんでした。

当時、この植物は主に「烏頭(うず)」や「付子(ぶし・ぶす)」と呼ばれていました。

「烏頭(うず)」という名前の由来は、最初にできる根塊の形状が烏、つまりカラスの頭に似ていることからきています。

一方、「付子(ぶし・ぶす)」という名前は、主要な根塊の脇に次々と若い根塊が生えてくる様子が、「付いた子」、つまり新たに生えてきた小さな部分を指す言葉として名付けられました。

これらの名前は、中国から日本に伝わってきたものです。

簡潔にまとめると、植物の「トリカブト」の名前は、花の形が舞楽の「鳥兜」と似ていることに由来しており、それ以前の名称には、根の形状や成長の様子を表す言葉が使われていました。

トリカブト【鳥兜】の意味・語源由来!表で簡単まとめ

語源由来の博士
表を使って、語源由来や重要ポイントをカンタンにまとめます。
項目 内容
トリカブトとは 舞楽の楽人が用いる被り物や、キンポウゲ科の紫碧色の花を持つ多年草
名称の由来 植物の紫碧色の花が、舞楽の「鳥兜」と似ていることから名づけられた
江戸時代以前の名称 一般的には「トリカブト」という名称は使われておらず、「烏頭(うず)」や「付子(ぶし・ぶす)」と呼ばれていた
「烏頭」の由来 根塊の形状がカラスの頭に似ていることから
「付子」の由来 主根の脇に次々と若い根塊が生えてくる様子から
名称の起源 これらの名前は中国から日本に伝わってきた

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