ねんげみしょう【拈華微笑】の語源・由来

「拈華微笑」という言葉は、言葉を介さずに心から心へと伝えること、または、そのような非言語的なコミュニケーションを意味します。

この言葉の背景には、釈迦とその弟子たちとの間に起きたある出来事が関連しています。

「拈華」は、文字通り「花を摘む」や「花をひねる」という意味で、「拈」は指先で摘むことを、「華」は花を指します。

伝承によれば、霊鷲山で釈迦が説法を行っていたある時、彼は何も言わずに一本の花を手に取って見せました。

弟子たちはこれにどう反応すべきか分からず、沈黙してしまった中、一人の弟子、迦葉が微笑みました。

彼の微笑は、釈迦が示した花の意味、またはその背後にある真理を理解したことを示していたのです。

釈迦はこの出来事を通して、仏法の真理は言葉だけでなく、心から心へと直接伝えることができると語ったとされています。

この故事は特に禅宗において重要とされ、「以心伝心」という、心をもって心を伝えることの大切さを示す象徴的なエピソードとして語り継がれています。

【拈華微笑】の意味・語源由来!表で簡単まとめ

語源由来の博士
表を使って、「拈華微笑」という言葉の定義、語源・背景、その具体的な意味やエピソード、そしてそれが禅宗における意味合いについてカンタンにまとめます。
項目 説明・内容
「拈華微笑」の定義 言葉を介さずに心から心へと伝えること、またはそのような非言語的なコミュニケーション。
語源・背景 釈迦とその弟子たちとの間の出来事。霊鷲山での説法の際、釈迦が花を示し、弟子迦葉が微笑むというエピソード。
「拈華」の意味 「花を摘む」や「花をひねる」。具体的には、「拈」は指先で摘むことを、「華」は花を指す。
迦葉の微笑の意味 釈迦が示した花の意味や、その背後にある真理を理解したことを示す反応。
釈迦の教え 仏法の真理は言葉だけでなく、心から心へと直接伝えることができる。
禅宗における重要性 「以心伝心」という、心をもって心を伝えることの大切さを示す象徴的なエピソードとして語り継がれる。

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