アンコウ【鮟鱇】の語源・由来

【意味】
①山椒魚(さんしょううお)の異称。
②アンコウ科の硬骨魚の総称。大きなものは全長1メートル以上。海底にすむ。体は平たく、口は著しく大きい。背部前方に背びれの変形した誘因突起があり、これで小魚を誘って呑み込む。海産。日本各地に産し、鮟鱇鍋にして美味。肝臓は鮟肝として酒の肴。アンコウ・キアンコウなどがある。
③(「鮟鱇の餌待ち」から)仕事を待つ日雇い労働者。たちんぼう。
④(形の類似から)軒樋と堅樋とをつなぐ部分の称。呼樋。
⑤広口で下ぶくれの名物茶入れの名。

【語源・由来】
語源[編集] 「あんこう」は、大きな口をもつことから、「あんぐり」が転じたという説やその色から、「赤魚」が転じたという説、岩穴にじっとしている様子を「安居(あんご)」と表したという説など諸説ある。また、その姿から、「顎」「暗愚」が転じたものという説もある。時代より不明である。
「日葡辞書」に「アンカウ、また、アンガウ」とあることから、「あんこう」「あんごう」両方の読み方を用いた。「文明本節用集」に「鮟鱇、アンカウ、有足魚也 心気良薬」とあるため、元々は、山椒尾を指す名だった。

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