あばた【痘痕】の語源・由来

「あばた(痘痕)」という言葉は、元々は天然痘の痕跡や跡を指しています。

この言葉の語源は興味深く、梵語(古代インドで使用された言語)の「arbuda」という言葉に由来しているとされています。

梵語の「arbuda」は、一般的には「かさぶた」や皮膚に出来る塊、あるいは隆起を意味します。

この「arbuda」は、仏教の教えにおいても特別な意味を持っています。

八寒地獄(ひやくじごく)という仏教の概念において、arbudaはその第一の地獄であり、ここでは寒さによって身体がただれ、でき物ができると言われています。

元々は僧侶たちの間で、この「arbuda」が天然痘の症状を暗に指していたのです。

それが次第に一般化し、その音写「あぶだ」が日本語に取り入れられ、時が経つにつれて「あばた」という言葉に訛っていったとされています。

要するに、この言葉は古代インドの宗教的な文脈から生まれ、皮膚の病気やその痕跡を指すようになり、最終的には日本でも天然痘の痕跡を指す言葉として一般に広まったのです。

あばた【痘痕】の意味・語源由来!表で簡単まとめ

語源由来の博士
表を使って、「あばた」の語源から一般的な意味、仏教的な文脈、そして日本での言葉としての変遷と現在の用途をカンタンにまとめます。
ポイント 説明・由来
一般的な意味 天然痘の痕跡や跡を指す
語源 梵語(古代インドの言語)の「arbuda」という言葉に由来
「arbuda」の意味 一般的に「かさぶた」や皮膚の塊、隆起を意味する
仏教的な意味 八寒地獄(ひやくじごく)の第一の地獄で、寒さによって身体がただれ、でき物ができるとされている
日本での変遷 「arbuda」が日本語に音写として「あぶだ」として取り入れられ、時間が経つと「あばた」と訛っていった
現在の用途 日本で天然痘の痕跡を指す一般的な言葉として広まった

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