演繹法の語源は、英語の「deduction」が日本語に翻訳された形です。
この翻訳において、「演繹」という用語が採用されました。
元々「演繹」は、漢籍、すなわち古典的な中国の文献に存在する言葉で、一つの事柄を基にして、それをもとに他の事柄へと推し進めることを指します。
この訳語の採用は、西周(にしあかね)によって行われました。
西周は、多くの哲学的な概念や用語を日本に紹介した人物です。
そして、「演繹法」という言葉が広く認知されるきっかけとなったのは、明治初期に「哲学字彙」という辞典が出版された際です。
この辞典によって、多くの哲学的な用語や概念が日本で一般に普及しました。
総じて、「演繹法」は古典的な東洋と近代の西洋、そしてそれを橋渡しする翻訳と出版活動によって、その名前と概念が形成されていったわけです。
えんえきほう【演繹法】の意味・語源由来!表で簡単まとめ
表を使って、「演繹法」という用語の語源、翻訳の背景、及びその普及についてカンタンにまとめます。
項目 | 説明 |
---|---|
用語 | 演繹法 |
英語での対応語 | Deduction |
漢籍での存在 | 漢籍(古典的な中国の文献)に存在する言葉で、一つの事柄を基に他の事柄へと推し進めることを指す |
翻訳者 | 西周(にしあかね) |
翻訳者の貢献 | 西洋の哲学的概念や用語を日本に紹介 |
広まりのきっかけ | 明治初期に出版された「哲学字彙」という辞典 |
概念形成の背景 | 古典的な東洋と近代の西洋、そしてそれを橋渡しする翻訳と出版活動によって名前と概念が形成された |