「鋸」は日本語で「ノコギリ」と読まれ、木材や石材、金属などを切るための工具として使われています。
この「ノコギリ」という言葉の起源を探ると、古くは「のほぎり」として知られていました。
例えば、古文書である「新撰字鏡」には「乃保支利」として、また「和名抄」には「能保岐利」としてその名が記されています。
この「のほぎり」という言葉の成り立ちを詳しく見ると、それぞれの音節が特定の意味を持っています。
「の」は「刀」や「刃」を意味する「な」の音の変化からきており、「ほ」は「歯」の異音であり、そして「ぎり」は「切」という動作を指しています。
つまり、文字通り「刃の歯で切る」という意味がこの名前に込められています。
時代が流れるにつれて、この「のほぎり」は「ノコギリ」という言葉へと変化しました。
平安時代の後期頃には、すでに「ノコギリ」という名前で呼ばれるようになっていたと考えられます。
ノコギリ【鋸】の意味・語源由来!表で簡単まとめ
表を使って、「鋸」や「ノコギリ」という言葉の起源や意味、古文書における記載例、そしてその言葉が時代を経てどのように変化してきたかに関する情報をカンタンにまとめます。
項目 | 説明・内容 |
---|---|
「鋸」の読み方 | 「ノコギリ」 |
用途 | 木材、石材、金属などを切るための工具 |
古名 | 「のほぎり」 |
古文書の記載例 | 「新撰字鏡」には「乃保支利」として、「和名抄」には「能保岐利」として記されている |
「のほぎり」の意味 | 「の」は「刀」や「刃」、「ほ」は「歯」、「ぎり」は「切」という動作を意味している |
言葉の変化 | 平安時代の後期頃から「ノコギリ」として呼ばれるようになった |