しせんをこえる【死線を超える】の語源・由来

「死線を超える」という表現は、生死の境界や危機的な状況を超えて、その困難を乗り越える意味を持っています。

この言葉の起源は、1920年(大正9年)に賀川豊彦が発表した自伝小説『死線を越えて』に遡ります。

この作品では、主人公がキリスト教の伝道者として貧しい地域である戸葺合新川の貧民窟に入り、貧困層の救済活動や労働争議への献身を描いています。

「死線」という言葉自体は、文字通り「生と死の境界線」を意味するものであり、死の危機を象徴するものとして用いられます。

さらに、この言葉は、捕虜収容所や刑務所などの境界に設けられた「線」を指すこともあり、その線を越えた者は逃走しようとしたものとみなされ、その場で射殺されることもあったと言われています。

このような背景から、この表現は極めて困難な状況や生死の危機を乗り越えることを強く象徴しています。

【死線を超える】の意味・語源由来!表で簡単まとめ

語源由来の博士
表を使って、「死線を超える」という表現の意味、起源、およびそれに関連する背景や象徴的な意味をカンタンにまとめます。
キーポイント 詳細・説明
表現の意味 生死の境界や危機的な状況を超えて、困難を乗り越える。
起源 1920年(大正9年)に賀川豊彦が発表した自伝小説『死線を越えて』。
作品の内容 主人公がキリスト教の伝道者として貧困層の救済活動や労働争議への献身を描いている。
「死線」の意味 「生と死の境界線」を意味し、死の危機を象徴する。捕虜収容所や刑務所の境界線を指すこともある。
背景・象徴 「死線」を越えた者は逃走しようとしたものとみなされ、射殺されることもあった。このような背景から、困難な状況や生死の危機を象徴する表現となった。

語源由来の言葉を50音別に検索



error: 右クリックできません。