「七宝」は、今日では金属にガラス質の釉薬を焼き付ける工芸技法、すなわち「七宝焼」として知られています。
しかし、この言葉の起源や背景を探ると、仏教に深く関わりがあることがわかります。
元々「七宝」は、仏教において非常に貴重とされる七種の宝石を指す言葉でした。
具体的には「無量寿経」において、金、銀、瑠璃、玻璃、蝦蛄、珊瑚、瑪瑙の7つの宝石を指すとされています。
ただし、これらの七種の宝石は経典によって異なることもある点が特筆されるべきです。
そして、時が経過するにつれて、「七宝」という言葉は、宝石や貴金属の装飾を形容する際の言葉としても使われるようになりました。
そして、この装飾的なニュアンスが、工芸技法の「七宝」、つまり現在の「七宝焼」の名前の由来として受け継がれることとなったのです。
しっぽう【七宝】の意味・語源由来!表で簡単まとめ
表を使って、「七宝」に関する重要ポイントをカンタンにまとめます。
ポイント | 説明 |
---|---|
現在の「七宝」の意味 | 金属にガラス質の釉薬を焼き付ける工芸技法、「七宝焼」。 |
言葉の起源 | 仏教における非常に貴重な七種の宝石を指す言葉。 |
「無量寿経」における七宝 |
|
留意点 | 経典によって七宝の内容が異なることもある。 |
言葉の変遷 | 宝石や貴金属の装飾を形容する言葉としても使われるように。 |
「七宝焼」の名前の由来 | 装飾的な意味合いから派生。 |