さやあて【鞘当て】の語源・由来

「鞘当て」という言葉は、武士の文化や歌舞伎の舞台から生まれた表現です。

この言葉の背景には、武士たちの日常の一コマが隠れています。

武士同士が道ですれ違う際に、刀の鞘の先端、特に部分を「鐺」とか「こじり」と呼びますが、それが触れ合ってしまうことがありました。

このようなささいな接触が、名誉を重んじる武士たちの間で問題となり、それが喧嘩の原因となることがあったのです。

この事象をもとに「鞘当て」という言葉が生まれ、ささいなことから始まるけんかや争いを指すようになりました。

さらに、歌舞伎の舞台においても、この「鞘当て」は使われています。

一人の遊女を目当てにした二人の武士が、その遊女を巡って鞘を当て合いながら争う場面が描かれることがあるのです。

このような舞台の内容から、「鞘当て」は女性を巡る男性同士の争い、特に「恋の鞘当て」として、恋愛の対立や争いを意味する言葉としても使われるようになりました。

要するに、「鞘当て」とは、武士の刀の鞘が触れ合うことから始まった喧嘩や、歌舞伎での恋の争いを象徴する言葉として、さまざまな争いや対立を指す表現として使われているのです。

さやあて【鞘当て】の意味・語源由来!表で簡単まとめ

語源由来の博士
表を使って、「鞘当て」という言葉の起源、意味、武士の文化や歌舞伎との関連などの主要なポイントをカンタンにまとめます。
キーポイント 詳細
名前の起源 武士同士が道ですれ違う際、刀の鞘の先端が触れ合う事象から。
刀の鞘の先端の名前 「鐺」とか「こじり」と呼ばれる。
武士の文化との関連 鞘の接触が名誉を重んじる武士たちの間で問題となり、それが喧嘩の原因となった。
現在の意味 ささいなことから始まるけんかや争いを指す。歌舞伎では、恋愛の対立や争いを意味する「恋の鞘当て」としても使われている。
歌舞伎との関連 二人の武士が一人の遊女を巡って鞘を当て合いながら争う場面がある。

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