けしからんの語源・由来

「けしからん」という表現は、現代日本語で「無礼で許し難い」という意味で使われますが、その語源は古典的な日本語の形容詞とその変遷に起因しています。

この言葉の原形は、「異(怪)し」という形容詞で、これは「普通と異なっている」や「変だ」という意味を持っていました。

この「異(怪)し」の未然形に、打ち消しの助動詞「ず」が付加されて「けしからず」という形になりました。

この「ず」は打ち消しの意味を持つので、「普通ではない」という意味が「普通であるべきではない」という強調の意味に変わります。

そして、この「けしからず」が時代とともに音変化を経て、「けしからぬ」となり、さらに現代の「けしからん」という形に至りました。

簡単に言うと、「けしからん」は、元々「普通と違って変だ」という意味の言葉から、その打ち消しを通じて「普通であるべきではない」という強調の意味に転じ、現在の「無礼で許しがたい」という意味に使われるようになったのです。

「けしからん」の意味・語源由来!表で簡単まとめ

語源由来の博士
表を使って、「けしからん」に関する重要なポイントをカンタンにまとめます。
項目 詳細
現代での意味 「無礼で許し難い」
語源 古典的な日本語の形容詞「異(怪)し」
「異(怪)し」の意味 「普通と異なっている」や「変だ」
言葉の変遷1 「異(怪)し」の未然形+打ち消しの助動詞「ず」 → 「けしからず」
「けしからず」の意味 「普通であるべきではない」(打ち消しを通じた強調の意味)
言葉の変遷2 「けしからず」 → 「けしからぬ」 → 「けしからん」
総括 「けしからん」は、「普通と違う」という原意から打ち消しを通じて「普通であるべきではない」という強調の意味に変わり、現代では「無礼で許しがたい」として使われている。

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