けしき【景色】の語源・由来

「景色」という言葉は、我々が自然の風景や見渡す光景を指して使う言葉ですが、その語源はもともとの意味とは少し異なっていました。

実は、「景色」の語源は漢語の「気色」にあります。

この「気色」を呉音で読むと「けしき」となります。

もともとの意味は「顔色」や「態度」、さらには「気配」を指していました。

つまり、人の心の動きや感情を外見や様子から察知することを意味していたのです。

しかし、時代が経つにつれて、この言葉の意味が変化しました。

「人の心の動きや感情」を示す意味は、「気色」の漢音読みである「きしょく」として受け持つようになり、一方で「けしき」という読みは自然界の様子や風景を指す言葉としての役割が強まってきました。

そして、この意味変化に伴って、表記も「気色」から「景色」へと変わったのです。

したがって、「景色」という言葉は、もとは人の感情や態度を指す言葉から、現在の自然や環境の美しい風景を指す言葉へと進化してきたのです。

けしき【景色】の意味・語源由来!表で簡単まとめ

語源由来の博士
表を使って、「景色」に関する重要なポイントをカンタンにまとめます。
項目 詳細
現代での意味 自然の風景や見渡す光景
語源 漢語の「気色」
「気色」の呉音読み 「けしき」
「気色」のもとの意味
  • 「顔色」
  • 「態度」
  • 「気配」(人の心の動きや感情を外見や様子から察知すること)
言葉の変遷 「気色」の意味が2つに分岐:「きしょく」(人の心の動きや感情)と「けしき」(自然界の様子や風景)
表記の変化 「気色」から「景色」へ
総括 「景色」は、元々人の感情や態度を指す「気色」から、自然や環境の風景を指す言葉へと意味が進化してきた。

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