からねんぶつ【空念仏】の語源・由来

「空念仏(からねんぶつ)」は、形だけの主張や実行の伴わない言動を指す表現です。

この言葉は、「念仏」と「空」の二つの部分から成り立っています。

「念仏」は仏教の習慣で、特に浄土宗などでは、阿弥陀仏を思い描く行為や「南無阿弥陀仏」という六字の真言を一心に唱えることによって、救済や悟りが得られるとされています。

ここに「空」という言葉が付くことで、この念仏が形式的なもの、すなわち心がこもっていないものであることを強調しています。

つまり、「空念仏」は、信仰心から来るものではなく、単に口先で唱えているだけの念仏、あるいはそのような心のこもっていない行為や主張を指す表現となっています。

このように、「空念仏」は、一見すると宗教的な活動である念仏を行っているように見えても、その背後には真剣な信仰心や誠実な行動が伴っていない状態を批判的に捉えた言葉です。

それが転じて、一般的に形だけの主張や実行の伴わない言動を指すようになりました。

【空念仏】の意味・語源由来!表で簡単まとめ

語源由来の博士
表を使って、語源由来や重要ポイントをカンタンにまとめます。
重要ポイント 説明
定義 「空念仏(からねんぶつ)」は形だけの主張や実行の伴わない言動を指す表現。
構成要素 「念仏」と「空」の二つの部分から成り立っている。
「念仏」の意味 仏教、特に浄土宗で阿弥陀仏を思い描く行為や「南無阿弥陀仏」と唱えること。
「空」の意味 念仏が形式的で心がこもっていないことを強調。
批判的な意味 真剣な信仰心や誠実な行動が伴っていない状態を批判的に捉える。
一般的な用途 形だけの主張や実行の伴わない言動を指すようになっている。

語源由来の言葉を50音別に検索



error: 右クリックできません。