「忌々しい」(いまいましい)という言葉は、日本語において様々な意味で使われますが、その根底にあるのは「忌む(いむ)」という動詞です。
この「忌む」は、何かを避ける、または敬うべきものと考えるという意味があります。
特に、何かが禁忌とされている、または避けるべきであるという感覚を強く含んでいます。
この「忌む」の連用形を重ねて形容詞にしたのが「忌々しい」です。
この形では、その不吉な、または避けるべき性質が強調されています。
したがって、この言葉が持つ原初的な意味は、「忌み嫌うべき」や「不吉な」ことに対する感情や状態を表すものでした。
しかし、時が経つにつれてこの言葉は意味の拡張を見せ、単に「忌み嫌うべき」から「残念な」や「心残りな」状態をも含むようになりました。
そして、さらにその後、「腹立たしい」や「癪に障る(しゃくにさわる)」といった、感情的な側面を強調する方向へと変化しました。
このように、「忌々しい」はその語源からはじまり、多様な意味で使われるようになっていますが、その核となるのは「忌む」から来る、何らかの形で避けるべき、または不快に感じるという概念が根底にあるのです。
【忌々しい】の意味・語源由来!表で簡単まとめ
表を使って、「忌々しい」の語源やその意味が時間とともにどのように進化し拡張していったかをカンタンにまとめます。
項目 | 説明 |
---|---|
「忌々しい(いまいましい)」の語源 | 動詞「忌む(いむ)」に由来する |
「忌む」の意味 | 何かを避ける、または敬うべきものと考える |
形容詞「忌々しい」の初期の意味 | 「忌み嫌うべき」や「不吉な」事柄や状態を強調して表す |
意味の拡張1 | 時間が経つと「残念な」や「心残りな」状態をも含むようになった |
意味の拡張2 | さらにその後、「腹立たしい」や「癪に障る」など、感情的な側面を強調する方向へと変化 |