日本語の「明日(あした)」という言葉は、時間の経過とともにその意味が変わってきました。
最初は「朝(あした)」と書かれていました。
これは、文字通り次の「朝」を指していたわけです。
その後、「あくる朝」という意味も含むようになりました。
特に、鎌倉末期頃からはこの言葉が「何かあった日の翌朝」というような、より広い時間枠を指すようになってきました。
この変化は言葉が使われる文脈によっても広がっていき、平安末期以降には、現在と同じように単に「次の日」を意味するようになりました。
つまり、「明日」という言葉はもともとは「朝」を指す言葉であり、その後時間の概念として拡張され、「何かあった日の翌朝」を経て、最終的には「次の日」全体を指すようになったのです。
このような変遷を通じて、言葉はより一般的な用途に適応していったと言えるでしょう。
あした【明日】の意味・語源由来!表で簡単まとめ
表を使って、語源由来や重要ポイントをカンタンにまとめます。
時代 | 書き方/読み方 | 意味 |
---|---|---|
初期 | 朝(あした) | 文字通り次の「朝」を指す |
途中段階 | 明日(あした) | 「あくる朝」とも、何かあった日の「翌朝」を含む |
鎌倉末期頃 | 明日(あした) | 何かあった日の「翌朝」を広く指す |
平安末期以降 | 明日(あした) | 「次の日」全体を意味するようになる |