とうりゅうもん【登竜門】の語源・由来

「登竜門」という言葉は、現代では立身出世のための難関や厳しい試験を表す隠喩として使われます。

この言葉の背景には、古代中国の伝説や故事が関わっています。

伝説によれば、黄河上流には竜門山という場所があり、その山を切り開いてできた急流が「竜門」と呼ばれていました。

鯉がこの竜門の急流を上りきると、それは竜へと変わるとされていました。

この伝説は、困難な試練を乗り越え、その結果として大きな変身や昇進を遂げることを象徴しています。

歴史的な背景として、李膺という人物がいます。

彼は政治的に乱れた時代にあっても、高潔な態度を保ち続け、多くの人々から高く評価されていました。

そのため、当時の士人たちの中で、李膺に近づくことが許された者は、この「竜門を登る」という難関を乗り越えたと見なされ、「竜門を登った」と称されました。

この故事が「後漢書」に記されていることから、その後の時代に「登竜門」という言葉が立身出世の難関を意味する言葉として広まっていったのです。

【登竜門】の意味・語源由来!表で簡単まとめ

語源由来の博士
表を使って、語源由来や重要ポイントをカンタンにまとめます。
項目 説明・内容
現代の意味 立身出世のための難関や厳しい試験を表す隠喩
背景 古代中国の伝説や故事
竜門の伝説 黄河上流の「竜門山」にて鯉が急流を上ると竜に変わるとされる
象徴 困難な試練を乗り越え、大きな変身や昇進を遂げること
歴史的背景 李膺という人物が高潔な態度を持ち、「竜門を登る」は李膺に近づくことを意味した
「後漢書」の記述 李膺の故事が「後漢書」に記され、その後「登竜門」という言葉が立身出世の難関を意味する言葉として広まった

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