【意味】
①禅宗で、高僧の椅子の背にかける裂(きれ)。金襴(きんらん)などを用いる。
②近世、下級武士や仲間(ちゅうげん)の着用した裾の短い上着。
③しるしばんてん。
④能装束。金襴などで仕立てた広袖の上着。紐はなく、前後の身頃を裾につけた共布でつなぐ。唐人・武装の武士・鬼畜などの役に用いる。
【語源・由来】
「はっぴ」は、昔、朝服の枹や襖の下に着る袖幅の狭い胴着「はんぴ(半臂)」が転じた語とされる。「法被」は、元は、禅宗で、高僧の椅子の背にかける裂(きれ)のことで、「はふひ(法被)」といったことから、「はふひ」が転じた語ともいわれるが、衣服の「法被」との関連性が見られないことから、同じ発音による当て字と考えられる。